万象舎のデッサンクラスでは、様々な種類の鉛筆を用意しています。
一般的にデッサンで使うのはステッドラーの青い鉛筆や、三菱のハイユニを使う人が多いと思います。万象舎ではそれに加えてファーバーカステルとリラの鉛筆もご用意しています。

私は長年ステッドラーを使ってきました。最初に予備校で勧められた鉛筆がステッドラーで、デザインがカッコいいから、気に入ってていたのが理由です。三菱のハイユニは、見た目が気に入らなくて使ったことがありませんでした。
ステッドラーは硬めでハイユニは柔らかめと聞いたことはあったけど、硬さはどの会社を使っても10Hから10Bまであるのだから関係ないと思っていました。

大学を卒業してからずいぶん経ってから、ドイツのリラという会社の色鉛筆を使い始めました。その使い心地がとても良かったので、リラの鉛筆も試してみようと思いました。
使ってみると、ステッドラーより自分の感覚により合っていると感じました。画材に特別こだわりはなかったのですが、会社によって鉛筆の描き味や雰囲気が違うと感じました。

その後、三菱のハイユニも試してみると、こちらも非常に描きやすく、良い鉛筆だと感じました。

ファーバーカステルはまだ使っていません。
鉛筆の違いは、本当に微妙な違いなので、特別こだわる必要はないと思います。
でも、長く使っているとなんとなく「相性」のようなものを感じるのです。そして自分が使い心地がいい画材を選ぶのも美術の楽しみ方の一つだと思います。
とはいえ、自分で多種類の鉛筆を揃えて使い比べる機会はなかなかありません。そのため万象舎では、様々な鉛筆を自由に試せるよう貸し出しています。ぜひここで色々な鉛筆を試して、自分に合った鉛筆を見つけてもらえたら嬉しいです。